フランチャイズオーナーになるための準備は何が必要?
こんにちは!
フランチャイズオーナーズラボの小山です。
今回は、フランチャイズオーナーとして働くことに興味がある方へ向けて書いていきます。
・企業の歯車の一部として働くことに疑問や不安を感じる人
・自分の意見が全く通らない環境で働き、苦痛を感じる人
・頑張りが全く評価されない環境で不満を抱いている人
・多少責任やプレッシャーもあっても収入を上げていきたい人
・特にこれといった知識やスキルを持っていない人
このような人は、サラリーマンよりフランチャイズオーナーとしての働き方が合っているかも知れません。
全体像を把握する能力が高かったり、意思決定能力が高い、経営努力で収益がUPしたり、責任能力も高く、現状固執する自分自身の能力や特別なスキルもない。
やる気はあって頑張るけど、サラリーマンの待遇に納得がいかないという人は、フランチャイズオーナーとしての気質があります。
というのも現フランチャイズオーナーである私が、サラリーマン時代に上記のようなことで悩んでいて独立を果たしたからです。
フランチャイズオーナーになる前の準備としては大きく分けて、業界を選ぶ、本部を比較検討する、開業の準備をするの3つあります。
順番に見ていきましょう。
加盟する業界を選ぶ
フランチャイズに加盟する際に気をつけなければいけないのは業界選びです。
衰退する業界を選べば地獄がま待っていますし、これからぐんぐんと伸びていく業界であれば時流に乗って成功できる可能性もあります。
また、伸びていく業界であっても、業務形態によっては売上は作れても経営的に厳しいよねということも起こりえます。
これからの将来、斜陽産業ではなくニーズがある業界であることは前提で、どんなポイントを考慮しながら業界を選定していけばいいのか具体的に見ていきましょう。
1、低資金で始められる
低資金で始められればそれに越したことはありません。
年間同じような収益が得られるなら、開業直後は低資金で始められればその分運転資金にも回すことができ、万一の場合にも対応ができます。
フランチャイズで失敗する原因の1つに、資金繰りの悪化があります。
利益が出ている状態でも売上金が入ってくるより先に支払いの請求がくることも多いので手持ち資金が枯渇する場合もあります。
ただし、少ない資金で始められる事業は参入障壁が低くなるので、誰でも始められて過当競争に巻き込まれて将来的に稼げなくなっていく場合もあります。
特定の地域におけるお客様のニーズは一定数で決まっているので、その特定の地域に2店舗も3店舗もあると売上が立ちづらくなることは言うまでもありません。
低資金で開業できることも大事ですが、競合などもしっかり調査していく必要があります。
2、定期収入が得られる
一時的に儲かったとしても定期的に売り上げが立つビジネスモデルでないと収益が安定せず苦しい局面に陥ります。
定期購入や月謝などの定期的な収入があるビジネスモデルが望ましいです。
例をあげれば、塾や予備校などの月謝、新聞の購読料、月額会員制サロン、などが挙げられます。
ハウスクリーニングなどは夏場に仕事が集中し、秋口や真冬は依頼が少ないという現状があります。
規模を大きくしていく場合に、人を採用することになりますが、仕事がない時期の人件費を考えると経営的に厳しくなる時期が出てきます。
また、成功報酬型の収益モデルである結婚相談所なども儲かるときは儲かりますが、継続的には難しいのが現状です。
入会料や成婚料で大きな収益が望めて魅力的な業界ではありますが、入会も成婚もない月があると収入が厳しくなります。
飲食店などは、爆発的に人気が作れる店舗であればリピーターを獲得することができ安定収入につながります。
駅前など人が集まる場所に店舗を構えることができれば、一定の集客が見込めるので勝算はあります。
ただし、現在のコロナウイルスなど外部からの影響を非常に受けやすい業種であることは間違い無いので注意しましょう。
3、利益率が高い
いくら高い売上が作れたとしても、利益率が低くてほとんど手元にお金が残らないのでは意味がありません。
収益モデルの例として「年商1億円のオーナーのリアルな声」などを鵜呑みにしてはいけません。
年商が高くてもほとんど利益が残らず廃業に追い込まれるオーナーも少なくないのが実情です。
業界別利益率ランキングを見てみましょう。
ランキング | 業界 | 利益率 |
1位 | 不動産業 | 10.29% |
2位 | 学術研究、技術サービス | 10.03% |
3位 | 宿泊業、飲食 | 5.19% |
4位 | 建設業 | 4.81% |
5位 | 情報通信業 | 4.45% |
6位 | 製造業 | 3.85% |
7位 | 娯楽業 | 3.72% |
8位 | 運送・郵便業 | 2.69% |
9位 | 卸売業 | 1.77% |
【参考】中小企業庁|「『中小業実態調査 令和元年確報』3.売上高及び営業費用(1)産業別・従業者規模別表」
不動産業や技術的なサービス業だと高い利益率を叩き出しています。
商売の基本は、商品を仕入れて販売するつまり、仕入れ額と販売額の価格差が利益というモデルなので高い利益率を叩き出すことはできず薄利多売となります。
不動産業は、販売手数料が主な収入源なので手数料ビジネスだからこそ高い収益があります。
技術的なサービスは、知識、経験、スキルが商品となっているので、レベルが高いほど利益率も高くなっていきます。
仕入れがなく手数料、技術がサービスとなるので一件の制約も難しく少数暴利型のビジネスモデルと言えます。
しかし、トップの利益率を誇る不動産業界でさえ10.29%なので、年商一億円を突破してようやく年収1000万円を目指せるということになります。
いかに年収1000万円を突破することが難しいかがわかりますね。
4、在庫を持たない
製造メーカーから「仕入れて売る」という小売業のビジネスモデルだと在庫を抱えることになります。
この在庫は、食品であれば賞味期限があり廃棄処分となります。
流行やトレンドのあるアパレルであれば、時期が過ぎれば不良在庫となってしまいます。
仕入れ金額が売上に変わらずそのまま無駄になってしまうことになるので、在庫を抱えなければ成立しないビジネスモデルは過酷です。
また、保管しておくスペースにもコストがかかるのでダブルパンチです。
首都圏だと地価が高く、スペースを借りるだけでも管理コストは経営を圧迫させます。
在庫を抱えることはそれだけリスクと隣り合わせなので、在庫を抱えない業種を選んだ方が賢明です。
5、固定費が安い
毎月重くのしかかってくるのがこの固定費です。
固定費の種類には、テナント料、業務用機械などの減価償却費、人件費、水道光熱費、広告費などが挙げられます。
テナント料は店舗の家賃です。
お客さんを集めて展開するビジネスは、お客さんを収容するスペースが必要となるので高額なテナント料が発生します。
飲食店、コンビニ、塾、介護施設、ジムなどのフランチャイズはテナント料が高額になるので、加盟店オーナーの力だけでは、経営が非常に厳しいです。
フランチャイズ本部は、家賃の代わりにロイヤリティーのパーセンテージを高くすることでオーナーの負担を減らす取り組みをしています。
減価償却費は、高額な業務用機械を耐用年数で割ったものです。
言い換えればリース代とも言えます。
240万円の機械を購入する場合、機械の耐用年数が10年間だとすると年間24万円の経費がかかるとみなして毎月の固定費で支払いをしていきます。
機械を導入する際にオーナーの負担が大きいので、リース代行会社とリース契約を結び毎月一定の金額でリース代を支払います。
200万円の機械を一括購入するのは大変なので、毎月2万円のリース代で支払い期間は5年間とする制度です。
この固定費も金額が大きいと圧迫するので、大型の機械を導入しなければできないビジネスは控えた方がいいでしょう。
人件費は、スタッフを採用する人数が多ければ多いほど高額になりますので、できる限り少人数で始められるビジネスの方が失敗確率は低くなります。
広告費もバカになりません。
リピーターがつけばOKですが、売上を維持するために毎月広告チラシなどを配布しなければならないビジネスだとかなり厳しいです。
新聞折り込みは1枚あたり3.3円。ポスティングチラシは1枚あたり5.7円かかってしまいます。
1万枚の配布を考えると配布するだけで3万円以上は費用がかかってしまいます。
チラシでの反響は0.1%の世界だと言われているので、1万枚の配布で10件見込み客を獲得できるイメージです。
10件の見込み客から3万円以上の売上に繋げていかないと割に合わない商売になってしまいます。
このように固定費はオーナーを苦しめます。
フランチャイズ本部がなんとかしてくれるものではないので、固定費が安く収まるような業界を視野に入れましょう。
低資金、定期収入、高利益率、在庫を持たない、固定費が安いと5拍子揃ったビジネスモデルは、フランチャイズでは皆無に等しいです。
ネットビジネスを展開している有名人のオンラインサロンやオンラインスクールくらいではないでしょうか。
これら5つのポイントのうち多くを満たしているフランチャイズを選択すれば、成功確率はグッと高まります。
フランチャイズ本部を比較検討
5つのポイントで業界を絞ることができたら次は、積極的に説明会に参加してフランチャイズ本部を比較検討しましょう。
同じ業界、業種でもフランチャイズ本部によっては、失敗しやすい場合もあれば成功しやすい場合もあります。
本部のスタンスによっては、加盟店オーナーは損するだけ!なんてことにもなりかねないので十分に分析しましょう。
分析するポイントを3つご紹介します。
充実した研修制度があるか
素人からフランチャイズオーナーとして参入する場合は、右も左も分からない状態です。
十分な研修を積まないままオーナーになって経営してもうまくいく確率は低いです。
基礎的な業務はもちろんのこと、会計、人材採用、教育指導、月次業務など、経営に必要な業務はたくさんあります。
会計、人材採用、教育指導、月次業務は実際に独立開業してから現場で覚えていく必要があるので、基礎業務だけは開業前にマスターしておきたいところです。
開業してから全ての業務がオーナーに降りかかると精神的にキツくなり全てが疎かになりかねません。
全ての業務に妥協した結果、お客さんを開拓できず、リピーターも作れないとなると売上が非常に厳しくなるので低収入に陥ります。
そうならないためにも充実した研修制度がある本部に加盟して、実務経験を積んでから開業に踏み切りましょう。
親身なサポートをしてくれるか
会社説明会、面談、研修などを通じて、本部の人たちと接する機会が何度かあります。
その際に本部の人たちの人柄や態度、姿勢などをチェックして親身にオーナーをサポートする気持ちがあるのかを分析します。
もちろんフランチャイズ本部もオーナーが信用できる人なのかどうか分析していますが、オーナーも本部を比較検討しなければなりません。
中にはフランチャイズ本部自体が、オーナーから加盟金を巻き上げる目的でフランチャイズ展開している場合もあります。
どんどんフランチャイズ契約して加盟店を増やして、「事前に聞いていたこと違った」という理由でオーナーが辞めていく状況を作る。
辞めてはまた新たに加盟店オーナーと契約して加盟金を搾取する。
意図的にやっているわけではないものの結果的に加盟金詐欺だよねという悪質な本部はあるのは事実です。
慎重に冷静に判断していきましょう。
契約させようとしてくる本部は要注意
トップセールスと詐欺は紙一重です。
これから加盟しようとしている人の心理を巧みに利用して加盟させようとしてきます。
中でも本部の営業マンが仕掛けてくる代表的な心理テクニックをご紹介します。
社会的証明
人は口コミや成功事例を見ると、信用して安心するようになります。
ネットショッピングなどで口コミ情報やレビューなどで書き込みがありますが、まさにあれが社会的証明です。
フランチャイズ本部は、全加盟店の中で一番の成功事例を紹介してきますし、その成功事例がほんの一部で大半が失敗している可能性もあります。
希少性の原理
人間は限定されたり、貴重な案件だと感じると行動したくなる衝動に駆られます。
そこまで儲かるビジネスモデルでもないのに、いかにも人気がある本部のように見せかけてある程度話が進んできたタイミングで希少性を発揮させます。
「他にも候補者がいて早く決断しないと他の人に希望のエリアを取られてしまいますよ」
「この時期が一番の書き入れ時だからすぐ加盟しないとそれだけ売上の損失に繋がりますよ」
こうやって加盟を迫ってくる本部は要注意です。
オーナーの意思はどうでもよく、営業マンは加盟の成約手数料目当てでしかありません。
返報性の原理
人はプレゼントや物をもらった時はお返しをしたくなります。
「重要な内部資料で一般公開はしてないんですけど、あなただけ特別にお見せしますね」といった口調で特別感を演出します。
すると、営業マンが良い人に見えてしまい加盟契約という形でお返ししたくなる原理のことです。
これは「好意」にもつながり、人は好意を抱いた人の言うことに素直に従う傾向があります。
権威
本部は一部上場している企業だからと権威を主張してくる場合もあります。
医者や弁護士の言うことを素直に聞いてしまうのも権威として見ているからです。
一部上場しているからといって加盟店に利益が入るわけではありません。
社会的な信用があるのは事実ですが、ロイヤリティーや契約期間、違約金などでオーナーをがんじがらめにする本部もあります。
一貫性
本部が一貫してフランチャイズ本部を運営してきたという実績を語るケースもあります。
長年やっているとしても加盟店はボロボロでオーナーの収入はサラリーマン以下、複数店舗経営しないとまともな収入にならない。
10年以上続く加盟店が97%!という謳い文句を語っても、辞めたいオーナーを無理やり続けさせているケースもあります。
このように実態まではわかりにくい場合があり、本部もオーナーにとって都合の悪い情報は一切出しません。
知り合いの先輩オーナーの話を聞いたり、ネットでフランチャイズ経営に関する実態を調べたり、特定の本部を調べることは得策だと言えます。
安易に判断して大損しないように調査していきましょう。
フランチャイズ本部の比較検討は、フランチャイズの窓口が利用しやすいです。→フランチャイズの窓口
開業へ向けた準備
それでは次に、加盟契約をした後で開業前にどんな準備があるのか見ていきましょう。
開業資金の準備
まずは資金の準備です。
加盟金、保証金、運転資金など、開業にあたってまとまった資金が必要になります。
高額な開業資金が必要な場合は、持ち出しの資金が多く手元に残る資金に余裕がなくなるので日本政策金融公庫などから資金を借りておく必要性もあります。
特に開業してからお客さんを開拓していくようなビジネスモデルなら、毎月の固定費や人件費など余剰資金が必須になります。
コンビニは開業してすぐに売上がたちますが、塾などは講師を雇ったり地域に広告宣伝して生徒を集めたりと初年度は苦労が多いです。
資金が底をつき、廃業に追い込まれないように準備をしましょう。
人材募集
人材を雇わなければならない仕事なら人集めにも一苦労です。
大きな会社なら新卒採用や中途採用で大きな費用をかけて採用活動を行えます。
しかしフランチャイズ加盟店は小規模なのでバイトスタッフを採用することがほとんどです。
バイトの募集は、バイトル、タウンワーク、indeedなどの求人媒体を使うことになります。
1週間の掲載で5万〜8万円ほどかかり、人材のありがたみを痛感することになります。
オーナー自らのお金を使って採用したスタッフですから、愛着もわきますし、感情も出てきます。
バイトスタッフの心ない言動に感情が出てしまうこともありますが、スタッフを辞めさせないように上手に導いていきましょう。
開業届の提出
見落としがちなのが開業届けの提出です。
個人事業主として開業する場合は開業届け、法人であれば法人設立届けや法人の登記が必要です。
また、消費税課税事業者届けや青色申告の承認申請書、給与支払い事務所の届出書など、たくさんの書類を行政へ提出します。
フランチャイズ本部が指示してくれる場合は安心ですが、自分で申請する場合もあるでしょう。
自力で全てを把握して申請するのは大変です。
税理士さんを雇えば、全て教えてくれて全て代行してくれます。
お金を払って解決してしまうのも1つの手です。(私が開業した時は全て税理士さんにお願いしました。)
インフラの整備
最後にインフラの整備です。
電気、ガス、水道を使用できるようにするのはもちろんのこと、看板の設置や固定電話を契約したり、銀行口座も解説します。
新たに法人を設立した場合、銀行口座を不正に利用されることを防止するため銀行から信用されず口座が開設できないなんてこともあります。
私の場合は、三菱UFJ銀行での開設を拒否されてジャパンネット銀行にて口座を開設しました。
取引実績を作っていくことで信用金庫でも口座が作れるようになりました。
いかがでしたでしょうか?
フランチャイズ加盟検討段階から、実際に開業するまでの準備について見ていきました。
細かいところを探せば準備項目はいくらでもありますが、この記事でご紹介した流れが大まかな準備になります。
ぜひ参考にしていただき、より良い形でフランチャイズオーナーライフを満喫してください。
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